左官の排水処理剤

左官の排水処理剤

左官の排水処理剤(原田宗亮)

 

今回は左官の排水処理剤のお話。

私たち左官・タイル業は湿式工事とも呼ばれるように水を使う仕事です。
一方それに対して、水を使わない工種を乾式工事と呼んでいます。

湿式工事は水を使い材料を練って作業する仕事なので、
仕上げてから乾燥するまで、固まるまでに時間が掛かるなど現場サイドで嫌われることが多かったのですが、
近年、住宅や店舗の自然派志向・安全安心な空間が欲しいという要望から見直されている工法でもあります。

その日の天候や湿度により水分量を変えたり、
乾燥具合・水の引き加減に合わせて仕事をする
という、カッコよく言うと自然と対話をしながら仕事をする工種でもあります。
(それを水商売と表現する人もいますが。)

水を使う以上、避けて通れないのが、排水の処理です。

セメントモルタルや漆喰などを使用し、道具を洗う場合に汚水が出ます。
その汚水処理が現場、特にビルインの現場では非常に処理に困ります。
汚水といってもセメントや石灰などが溶けた成分が混入している水なのですが、
オープンしているビルなどの場合は、現場内・施設内の排水溝に流すことがNGの場合が多いです。

そのため、現場では左官の汚水を出来るだけ減らすために、努力・工夫をしています。


1.道具を洗った水をフィルターに通し、きれいにしてから練り水用に再利用する


2.汚水の固形物・セメント分が沈んでからきれいな部分だけを排水に捨てる


3.洗浄槽・ろ過器などを用意し、排水処理をして捨てるなど現場では様々な工夫をして汚水を減らすよう取り組んでいます。

当社でも今現在は現場で処理できず戻ってきた汚水は、ろ過器を通して処理をしています。

しかしながら現場が多くなると汚水処理も時間がかかり、大変になります。
汚水をより早く処理することが出来ないかと探していたところ、
今回、ジェックスという排水処理剤を見つけました。

排水処理剤対水性塗料や汚泥、アルカリ系排水など、
いろいろな汚水へ対応するラインナップがありますが、
当社で使用するものは

・マッドクリーン
・PH-0915

という商品です。



動画でその効果をご覧下さい。

マッドクリーンの効果

水性塗料が入った水にマッドクリーンを混入


動画:マッドクリーン1

攪拌し、溶け出している塗料分のみが固形化し、水が透明になります。
(15秒くらいから反応が始まります。)




動画:マットクリーン2


次にPH-0915の効果

モルタル系の汚水


PH-0915を混入し、攪拌。20秒後に劇的に変化します。


動画:PH0915

ここまできれいに透明な水と固形分に分離します。
分離したものはフィルターに通し、固形分は残土として、水分は通常の排水として捨てることが出来ます。
汚れた色の付いた水を透明に変えるポイントは、
主成分であるゼオライト系の多孔質の骨材が水中に溶け出している成分を吸着し離さず、
そのまま固形物になるところにあります。

また、この商品の優れているところは水を中性化するというところです。
今までも左官の混入型排水処理剤はあったのですが、
水を中性化する機能までは付いていないものがほとんどでした。
このPH-0915シリーズでは中性化するという機能が付いているため、
処理した水はまったく問題なく排水溝へ捨てることが出来ます。
中性化には中に入っているPH調整剤が作用をし、水を中性に戻しているということです。

大量に出てしまう生コンの排水処理でも活躍しそうな材料です。

生コン処理の例


また、左官では全国技能競技大会や技能五輪など、
ギャラリーが見られる大会やワークショップも頻繁に行われています。
そのような場所でも今まで排水の処理には大変困っていましたが、
この材料の使用を検討されているところもあります。

京都での技能競技大会の模様


ある左官名人は、
「現場を汚すと思われている左官は、去ったあとこそ美しくしなければならない」と言っていました。

仕事をきれいにし、現場をきれいにすることは勿論ですが、
現代の左官は自分たちで出した排水まできれいにしていくことを心がけていきたいと思います。

排水処理剤の材料発注・問い合わせはこちらへ

株式会社タカボシ 高橋大氏 TEL03-3859-1172


参考文献 建材建機ネットHP
協力 株式会社タカボシ
   ジェネックス


最後までお読みいただきありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

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