プラスタル塗り版築とは?|カスタムメイドが簡単でインパクトのある仕上げをご紹介
プラスタル塗り版築とは?|カスタムメイドが簡単でインパクトのある仕上げをご紹介
プラスタル塗り版築とは、版築という昔ながらの工法を壁面に表現した仕上げです。
自然な風合いを持ち、積層が生みだす重厚感と、素朴さのある柔らかさをあわせ持った、原田左官オリジナル仕上げのひとつです。
従来の土壁の暖かさを表現した版築から、カラフルな色で構成された版築、砂利の大きさを変えて質感の印象を変化させた版築など、幅広く対応し、様々なデザインがうまれています。そんなプラスタル塗り版築を、施工事例とともにご紹介します。
- プラスタル塗り版築とは?
- ・元となっている版築工法とは
- ・版築を模したデザインを壁に表現する
- プラスタル塗り版築の特徴
- ・カスタマイズで色、粒感が自由
- ・壁以外にパネルなどにも
- ・不燃認定、商標取得
- 施工事例を模様ごとに紹介
- ・色合いで魅せる仕上げ
- ・粒サイズで魅せる仕上げ
- ・積層が立体的な仕上げ
- ・デザインで魅せる仕上げ
- まとめ
プラスタル塗り版築とは?
元となっている版築工法とは
プラスタル塗り版築とは、版築と言う左官の伝統工法を、こてで塗りつけて表現する仕上げです。その元となっている版築とは、土を突き固めて壁や基礎をつくる工法のこと。
壁などを作りたい場所の両側に板などで枠を作り、その中に土を詰めてしめ固めて施工します。強度が非常に高く、日本では墳墓や寺院の基礎に多く使われていたとされ、古くから建築に用いられていた施工です。
型枠に入れて形作るため、版築の表面には枠に使用した板の継ぎ目の跡が何層にもなって現れます。
日本では法隆寺の菊地壁、中国では万里の長城などにも用いられている工法です。
版築を模したデザインを壁に表現する
本来の版築は型枠をつくり一段ずつ突き固めて施工するため、時間とコストがかかってしまいます。左官の魅力的な仕上げをもっと身近に感じてもらえるよう、工法の研究をしてできあがったのがプラスタル塗り版築です。
石膏ボードやモルタルの上に施工することができ、エントランスやオフィス、商業施設、住宅など、さまざまな場所に仕上げることができます。
プラスタル塗り版築の特徴
カスタマイズで色、粒感が自由
プラスタル塗り版築はアースカラーを得意とし、そのほかにも様々な色で施工することができます。
粒サイズもベーシックな5種類のほか幅広く選べるため、組み合わせ次第でまったく異なる仕上げをつくることができます。
壁以外にパネルなどにも
版築を模したデザインは塗り付けて施工しているので、パネルや小物などにも仕上げることができます。
壁一面に施工するのは厳しくても、取り付けて飾れるアートパネルならインテリアとして手軽に取り入れることも可能です。
その他プランターポットや、当社のオンラインショップで取り扱っている版築かまどなど、身近に取り入れられるものを開発・提供しています。
不燃認定、商標取得
プラスタル塗り版築は不燃認定を取得しています。
不燃材料認定番号NM-8619
またプラスタル塗り版築は原田左官の商標登録商品です。
登録:6900484(商願2024-090016)
施工事例を模様ごとに紹介
色合いで魅せる仕上げ
オフィスの青い壁面に合わせて、版築も青系統でグラデーションに施工した事例です。
海や空をイメージさせる開放感のあるデザインに仕上がっています。
層ごとに色を変えて施工した事例です。
カラフルな仕上がりで遠目からでも目を引く印象的な仕上がりになっています。
粒サイズで魅せる仕上げ
白一色で、粒の大きさと層の幅を変えて施工した事例です。
質感が異なるので単色でも表情に奥行きが生まれ、上品な仕上がりになっています。
土壁を意識した単色で施工した事例です。
2種類の粒子サイズを組み合わせた層を繰り返し、シンプルながらも広大な自然を感じられる仕上がりになっています。
積層が立体的な仕上げ
層の一部をふわっと山のように盛り上げて施工した事例です。
横線の揺らぎだけでなく、奥行きにも波を持たせた仕上がりになっています。
層の下部に傾斜をつけ、各層に一定の立体感を持たせた施工事例です。
瓦葺きの鎧壁を表現していて、様々な骨材を混ぜた自然な風合いと重厚感のある仕上がりになっています。
デザインで魅せる仕上げ
高台からの景色をイメージしたデザインの施工事例です。
金粉で雲を表現し、いっそう豪華な仕上がりになっています。
一つ一つの層を大きくとった施工事例です。
太めの波線がダイナミックな印象を持たせることができます。
層の色をずらした施工事例です。
シンプルな配色ながらもアンバランスさが目を引く仕上がりになっています。
砂浜と海辺をイメージした施工事例です。
浜辺には貝殻を散りばめ、色味とともに海らしさを表現した仕上がりになっています。
まとめ
伝統的な工法を模した古き良き施工から、新しい発想を取り入れた施工まで、幅広い仕上げをすることができるのがプラスタル塗り版築の魅力です。手仕事だからこそできる幅広い表現は、施主様などからいただいたお話を元にデザインを具現化するため、会話とサンプル作りを重ねて進めていきます。
近年ではSDG’sやサステナブルな取り組みを交えた施工も増え、施工に想いを表現する内容もさらに広がってきています。
空間の一面に言葉では伝えきれない思いやイメージを乗せてみてはいかがでしょうか。
カタログでは施工場所ごとにまとめて、プラスタル塗り版築の施工事例をご紹介しています。よろしければそちらもあわせてご覧ください。
■ブログ:プラスタル塗り版築 名称変更と新パンフレットのご紹介
また、ウェブサイトではカラーチャートも掲載しています。
■プラスタル塗り版築 - カラーチャート
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この記事を書いた人
有限会社原田左官工業所代表の原田。
二級施工管理技士/左官基幹技能者/タイル検定二級。
(一社)日本左官業組合連合会監事及び青年部の副部長。
左官の講習会やワークショップを企画・開催し、左官の啓蒙活動を行っている。
建設業界のダイバーシティを推進し、女性の左官業界への参加の手助けや新しい人材の採用育成に力を入れている。
著書に「新たなプロの育て方」㈱クロスメディアマーケティング
「世界で一番やさしい左官」㈱エクスナレッジ
お問合せ先
有限会社原田左官工業所
113-0022 東京都文京区千駄木4-21-1
電話番号:03-3821-4969 FAX番号03-3824-3533
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発行元:有限会社原田左官工業所・株式会社エイチアール
発行責任者:有限会社原田左官工業所 原田宗亮
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