モルタル薄塗り材について(原田宗亮)

モルタル薄塗り材について(原田宗亮)

今回は、内装工事に付き物の床モルタルうす塗りについてお話します。

 

よく、内装工事において床がマイナス3mmで引き渡され、
そこにモルタル色で仕上げなさいという指示が良くあります。

この場合、今までは左官用うす塗り補修材(以下 補修材)という
ゼロから5mm程度まで塗れる材料を使用していました。
通常よく使用する砂セメントモルタルでは砂の粒子が大きく、
そこまでの薄塗りには対応できないため、この左官用うす塗り補修材を使用していました。


しかし、この補修材というのは本来「補修」で使用するものであり、
あまり仕上げ材としては向いていません。
補修材を床仕上げ材として使用した場合の問題点としては2点あります。

1.剥離
2.磨耗

補修材はなぜ、モルタルと違い薄く塗れるかというと、
骨材が補修材の場合は、発泡スチロールのようなもの(軽量骨材)であり、
力が加わると潰れるものになっています。

そのため、1mm以下の極うす塗りも可能で5mm程度の塗り厚も対応できるようになっています。
(そこにうす塗りでも強度が上がるように樹脂分が入っています。)
うす塗り補修材で厚みを調整したところに塩ビタイルや長尺シートなど張物の仕上げをする場合は問題ないのですが、
内装仕上げでは、うす塗り補修材の状態で仕上がりとして使用することが非常に多いです。
補修材は補強として樹脂分がプラスされているのですが、
もともとの骨材が弱いため、表面強度がモルタルよりも弱くなっています。
表面にトップコートなど保護するものをかける必要がありますが、
それでもピンヒールで歩かれる場合や何かを落としたところ、
レジ前など人が頻繁に通るところは1年以内に削れたり、剥がれたりしていることが多く見られます。


床仕上げの場合、
剥がれると下地が見えてしまうのですぐに手直しをしなければなりませんが、左官材のため、
渇きが悪く、夜間補修して、送風機などでできるだけ乾燥させ、昼間は営業していただき、
次の日の夜にまたトップコートをかけるというように、手直しが非常に大変でした。
元請様にもその都度、立ち会って頂き、
場合によってはお客様にも待っていただく(カギの管理の関係などで)ことが多く、
非常にご迷惑をかける仕上げでした。

当社でも強くて薄く塗れるセメント仕上げが出来ないものかと色々と試行錯誤を繰り返しており、
今回、画期的なものが出来上がりました。

うす塗りで軽量骨材を使用するとどうしても弱いため、
重量骨材(砂や硅砂)を使用して薄く塗れるというものです。

商品名は「フィニッシュモルタル」です。

従来のうす塗り補修材とフィニッシュモルタルの比較です。


  • うす塗り補修材

  • フィニッシュモルタル


従来品のうす塗り補修材はこのようにパーライトなど軽量骨材が入っており、指で押しても潰れます。





「フィニッシュモルタル」はいろいろな粒度の硅砂(重骨材)が配合されており、
かなりの重量がかかっても潰れることはありません。


(フィニッシュモルタルの骨材 重骨材の為、押しても潰れません)

仕上がりの比較としては従来品の薄塗りモルタルはつるっとした表面のものでしたが、
「フィニッシュモルタル」の場合、少し質感のある仕上げになります。


(フィニッシュモルタル素地の状態)


それは重量骨材が入っている都合上、うす塗り補修材のようなツルツル面まではいかないのですが、
モルタル金ゴテ仕上げとほぼ遜色ない仕上がりになります。
実物はモルタルと同じような仕上がりと考えていただければ大丈夫だと思います。

軽歩行はもちろん、重歩行にも耐えられる大丈夫な強度があります。
また、墨モルタルのような色付けや2色施工も可能です。


(フィニッシュモルタル墨入り1%)


(フィニッシュモルタル2色仕上げ)


(フィニッシュモルタル 施工中の模様)


(フィニッシュモルタル 施工中の模様)


(施工例 フィニッシュモルタル素地仕上げ)


(施工例 フィニッシュモルタル2色仕上げ)

現在、有名なアパレル店などで採用していただいています。
お客様を床の剥がれ・削れのクレームから開放する画期的な商品です。


モルタル工事の施工例などはこちら
Webカタログ:モルタル工事
https://www.haradasakan.co.jp/webcatalog/webcatamortar/

うす塗りモルタルを施工する必要がある場合は、是非、一度ご検討下さい。
見本板から制作いたします。


最後までお読みいただきありがとうございます。次号もお楽しみに。

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