巨匠たちが愛した「コンクリートを染める」100年塗料。コンクレタールがひらく新しい左官の可能性
代表の原田です。
日々、多くの設計士・空間デザインの方々と打ち合わせをさせていただく中で、「コンクリートやモルタル、漆喰の自然な風合いを活かしつつ色を加えたいが、経年劣化や退色は避けたい」といったご相談をよく耳にします。
そんな時、私たちがご提案したいのが、素材の風合いを損なわずに保護・着色できるドイツ生まれのシリケート塗料「コンクレタール」(Concretal)です。

塗るのではなく「染める」。素材と一体化するメカニズム
一般的な樹脂系塗料は、表面に「塗膜」を形成して壁面を覆いますが、経年によって内部からの湿気で膨らんだり剥がれたりするリスクがあります。

一方、コンクレタールの主成分である「水ガラス(珪酸カリウム)」と無機顔料は、コンクリートなどの石灰系下地の内部へ浸透し、化学反応によって素地と完全に一体化します。
これはまさに「塗る」のではなく素材を「染める」技術です。
塗膜を作らないため非常に透湿性が高く、湿気を逃がすので経年劣化による汚い膨らみや剥がれが起きません。
質感を活かす「白いコンクリート」の表現
表面を濃い色で塗りつぶすのではなく、専用の希釈剤で薄めることで透明感を残しながら着色することができます。
これにより、「白く塗ったコンクリート」ではなく、素材のテクスチャーをそのまま生かした自然な「白いコンクリート」を表現できるのです。
また、希釈濃度をコントロールすることで、「うすく青味がかったモルタル壁」や「あえてムラのある壁」など、多彩で細やかな意匠の表現も思いのままに実現できます。
バウハウスからザハ・ハディドまで。世界の巨匠が選ぶ「100年塗料」
コンクレタールは無機顔料を使用しているため、紫外線の影響による退色がほぼなく、鮮やかな発色が数十年間ずっと続きます。
その圧倒的な耐久性から「100年塗料」とも呼ばれています。
その実力は、デッサウのバウハウス校舎やシドニーのオペラハウス、メルセデス・ベンツミュージアムといった過酷な環境にも耐えうる世界的なランドマークで証明されています。ル・コルビュジエやザハ・ハディドなど、色彩と質感を重んじた数多くの建築の巨匠たちに愛用されてきた歴史ある塗料です。
コンクレタール使用例



日本での施工例紹介:札幌IKEUCHI GATE
日本での施工例を一つご紹介します。
札幌IKEUCHI GATE

起伏のあるコンクリート打ち放しのファサードにシルバーのコンクレタールが施工されています。
コンクレタールの含侵による色付けが、塗膜塗装では表現できない光沢感を表しています。
私が見に行った時は施工後4年経過していましたが、表面の汚れもほとんどなく、変色している部分も見当たりませんでした。
この建物のコンクレタールの効果は、表情を変えるという点があります。
コンクリートの折れ線がコンクレタールにより強調され、見る角度、光の当たり方、そして時間の変化で表情を変えるファサードになっています。



同じ面に施工したコンクリートが光によりこのように表情を変えます。
原田左官の技術との融合。モルタルや漆喰に新たな表現を
コンクレタールはコンクリートだけでなく、石灰が含まれている下地であればしっかりと反応します。
つまり、原田左官が得意とするモルタルや漆喰の仕上げとも非常に相性が良いのです。 モルタルや漆喰の壁が自然な色使いで美しく仕上がり、それが長持ちしたら、さらに素晴らしい空間になるはず!
現在、私たちもこの塗料を用いてモルタルや漆喰への施工をいろいろと試作・研究しています。






さらに、溶剤などの有害物質を一切含まない天然の鉱物原料から作られており、不燃性で火災時にも有毒ガスを発生しないため、安全性や環境への配慮(サステナビリティ)が求められる現代のプロジェクトにも最適です。
設計士・空間デザインの皆様が描く「理想の質感」と「永続する美しさ」。それを原田左官の技術とこの画期的な塗料の組み合わせで形にします。
素材の可能性を広げる新しい表現を、ぜひ一緒に作り上げましょう。
施工店でこの材料を取り扱いたい方は講習会の受講をおススメしています。
講習会についても下記のお問い合わせフォームにてご連絡をお願いいたします。
お問い合わせはこちらから ■お仕事に関する問い合わせフォーム
この記事を書いた人
有限会社原田左官工業所代表の原田。
二級施工管理技士/左官基幹技能者/タイル検定二級。
(一社)日本左官業組合連合会監事及び青年部の副部長。
左官の講習会やワークショップを企画・開催し、左官の啓蒙活動を行っている。
建設業界のダイバーシティを推進し、女性の左官業界への参加の手助けや新しい人材の採用育成に力を入れている。
著書に「新たなプロの育て方」㈱クロスメディアマーケティング
「世界で一番やさしい左官」㈱エクスナレッジ
























