特殊モルタル仕上げ 建物の記憶を復元
特殊モルタル仕上げ 建物の記憶を復元
今回は建物の復元工事に関わったことについてのお話です。
約90年前の建物の改修工事に関わりました。
原田左官が関わったのは外壁工事。
（外壁復元工事 現状箇所）
このような模様の外壁を改修後、作り直す面も同じように再現したいという内容の工事です。
この模様。
壁が柔らかいうちに4本指で模様を付けたような不思議な感じで並んでいます。
まずは現状と同じ仕上げになるように試作を重ねます。
（見本試作中）
指・刷毛・ブラシなど数種類試してきます。
（模様付けの道具 ハケ）
試作の結果、この模様で決定しました。
（外壁特殊モルタル仕上げ 決定見本）
見本の色はまだ濡れているので濃いですが、改修部分の外壁は既存よりも少し濃いベージュになりました。
仕上げの方針が決まり、外壁をどんどん仕上げていきます。
（外壁 特殊モルタル模様付け仕上げ）
ここは文化財にもなっている建物で、中から見るとこんな感じ。
（建物内部）
この窓が非常に素敵ですね。
建物の外から見ると窓枠の周りも同じ材料で型を引いて蛇腹に仕上げています。
（建物外部）
これも同時に再現していきます。
これが成形前の状態。
（特殊モルタル 窓枠 成形前）
型を作り、モルタルを塗りつけてから蛇腹部分を引き成形していきます。
（特殊モルタル 蛇腹部分塗り付け）
（特殊モルタル 蛇腹部分 型引き 成形）
動画：モルタル型引き 外壁蛇腹部分施工【有限会社原田左官工業所】
仕上がりがこちら。
（外壁 特殊モルタル仕上げ）
建物の昔の記憶を引き継ぐような、そんな工事内容でした。
左官仕上げの良さは手仕事の味わい。
昔あった仕事の良さを知り、今に活かしていく。
我々が行う現代の左官という仕事をそのように発展させていきたいです。
今後の原田左官にもご期待ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
お問合せ先
有限会社原田左官工業所
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左官のミライ通信「Sakan Concierge（左官案内人）」
発行元：有限会社原田左官工業所・株式会社エイチアール
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