土壁を使いやすく Q&A形式で答える土の仕上げ「風土~FUUDO~」について

Ｑ．風土~FUUDO~とはどのような仕上げ材ですか？
Ａ. 土を基材とした左官材です。土に微量の樹脂をプラスすることで薄塗りでも強度がある土仕上げになっています。

（土の仕上げ風土~FUUDO~色見本）

Ｑ．厚みはどれくらいですか？
Ａ．標準仕上げは1ｍｍ程度の薄塗りでフラットな仕上げです。

（風土~FUUDO~ベニヤに塗ったサンプル厚み1ｍｍ）

骨材を入れることで3-5㎜程度の厚みを付けることも出来ます。

Ｑ．どのような場所に使えますか？
Ａ．壁だけでなく、床や家具の天板、階段にも使用することが出来ます。

（風土~FUUDO~床：白土 京錆土）

（風土~FUUDO~テーブル天板）

（風土~FUUDO~キッチン壁面・カウンター：白土）

（風土~FUUDO~椅子の座面）

Ｑ．ボロボロすることはありませんか？
Ａ．風土~FUUDO~は鉛筆硬度試験6Ｈ程度の表面強度があり、触ってボロボロすることはありません。

当社の階段で試験をしておりますが、通常使用で角欠けなどもありません。

Ｑ．テーブル天板として使用する場合、コップの輪染み、コーヒー、ワインなどのこぼした染みは付きますか？
Ａ．トップコートにより保護するため、コーヒー、ワインをこぼしてもすぐに拭いていただければ基本的には汚れは付きません。

天然土が吸い込む性質があるため、放置してしまった水染み、色のついた水の汚れについては定着してしまう場合があります。

Ｑ．ひび割れは出ますか？
Ａ．施工後、モルタルのようなひび割れ、クラックの発生は今までありません。

土の性質上、乾燥による小ヒビが出る場合はありますが、ひびが広がってくることはありません。

施工方法によってはデザインとして敢えて最初からひび割れを見せることも出来ます。

白土を使った風土~FUUDO~天板小ヒビ仕上げの例

（風土~FUUDO~壁面デザインとしてひび割れを見せた例：兜町カビート）

Ｑ．下地は何が良いですか？
Ａ．内装壁であれば石膏ボード2層張り下地が最適です。
外壁面・床面はモルタル金鏝下地を推奨しています。
天板や家具には木工下地に仕上げることが出来ます。
※アクの出ないシナベニヤ等が推奨です。

特殊な例としてエポキシとメッシュで床を固め、木床の上に仕上げる工法もあります。

（木床をエポキシとメッシュで固める工法）

（エポキシとメッシュの上に風土~FUUDO~白土を施工）

Ｑ．色は何種類ありますか？
Ａ．標準の土で7色あります。

（風土~FUUDO~：京錆土）

（風土~FUUDO~：浅葱土）

（風土~FUUDO~：中塗り土）

（風土~FUUDO~：白土）

（風土~FUUDO~：本聚楽土）

（風土~FUUDO~：あわ紅土）

（風土~FUUDO~：黄土）

Ｑ．色は安定していますか？
Ａ．天然土の色がそのまま出るため、色の差やブレは発生します。

（風土~FUUDO~ 原料の土の例：京錆土）

Ｑ．特注色の対応は出来ますか？
Ａ．対応可能です。天然の土に顔料をプラスするため、天然土の風合いが若干落ちる可能性はあります。

（風土~FUUDO~カウンター天板：白土+白色顔料）

Ｑ．土を支給して仕上げることは出来ますか？
Ａ．現場で採れた土、土を支給していただいて風土~FUUDO~を仕上げた例はあります。

こちらは熱海の和菓子店「石舟庵」様施工した熱海の土で施工した例です。

（原料に使用した石舟庵様支給の熱海各地の土）

（熱海の土を混ぜてイスの座面に風土~FUUDO~を施工）

（風土~FUUDO~熱海の土を使った仕上げ：石舟庵熱海店様）

この施工例は過去のミライ通信でご覧いただけます。
・ミライ通信：その場で採れた土で仕上げる！風土～FUUDO～地元の土を使った仕上げ

Ｑ．どんな土でも使えますか？
Ａ．混入したい土をご提供いただければ当社でテストをします。混入量に差は出ますが、少量であればおおよその土は混入することが出来ます。

過去にはこのような土の施工例があります。

風土~FUUDO~山口県長州土を入れた例

群馬の黒土を入れた例

Ｑ．フラット以外にも模様は付けられますか？
Ａ．フラット仕上以外に刷毛引き仕上げ、模様付け仕上げ、ヒビ割れ仕上げが出来ます。

（風土~FUUDO~刷毛引き仕上げ）

（神田ポートビル：風土~FUUDO~模様付け仕上げ：京錆土、城陽砂入り）

（風土~FUUDO~ヒビ割れ仕上げ）

Ｑ．風土とモールテックスは何が違いますか？
Ａ．風土~FUUDO~は天然土がベースの仕上げ材、モールテックスはセメントがベースの仕上げ材です。
風土は天然土のため、仕上がりと手触りが柔らかくなります。

Ｑ．トップコートは必要ですか？
Ａ．内装壁であれば必要ありません。外壁面、天板、床に使用する場合はトップコートが必要です。

Ｑ．浴室などでも使用できますか？
Ａ．常に水がかかる場所では使用できません。水分が常にかかる場所では土が水分を吸収し表面強度が弱くなります。

Ｑ．外部には施工できますか？
Ａ．軒のない直接雨が当たる場所には施工できません。軒のある外壁であれば状況により施工できる場合があります。

（石舟庵熱海店：風土~FUUDO~模様付け仕上げ外壁：京錆土）